コラム

悩み

本格的に薄毛がはじまった!?40代や50代男性のハゲ対策

50代男性

30代で気になり始めた薄毛を放置していると、40代50代に至るころには薄毛症状が顕著になってきます。「自分は今どの段階にいるのか…」「こうなってしまってはもう手遅れなのか…」など、40代50代が抱きやすい疑問について「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼ばれる薄毛類型を紹介しながらご説明いたします。薄毛対策は早ければ早いほど有効ですが、もう遅いということはありません。諦めずにぜひご一読ください。


薄毛の進行とはどんなもの??

薄毛の進行

40代50代になると薄毛の進行が顕著になってくる場合が少なくありません。傾向として、剃り込み部分の薄毛が目立つ「M字型」、頭頂部も同時に薄毛化している「O字型」、前頭部が全面的に後退している「U(A)字型」などが考えられます。


「男性型脱毛症(AGA)」と「壮年性脱毛症」は同じ??

近年では、男性の薄毛症状を「男性型脱毛症(AGA)」ということが多いですが、いわゆる「若ハゲ(若年性脱毛症)」に対するものとして従来までは「壮年性脱毛症」という言葉も使われていました。両者の違いは20代などの若者を含めているかどうかの差のみですので、40代や50代でご自身の薄毛が気になっているという場合には、両者がどう違うのかを気にする必要はありません。

チェック項目

「男性型脱毛症(AGA)」と「壮年性脱毛症」はほとんど同じ内容である
※30代以降の男性の薄毛症状の年齢について強く意識している場合に、AGAの症状を「壮年性脱毛症」と言うこともある

40代や50代の男性であれば、薄毛専門のクリニックで相談した場合に「男性型脱毛症(AGA)」と診断される場合も「壮年性脱毛症」と診断されることもあります。30代以上になっている場合には同じプロセスを経た薄毛症状ですので、特に違いはないとお考えください。


男性型脱毛症(AGA)の特徴

男性型脱毛症(AGA)は進行性の薄毛症状です。主に「前頭部」や「頭頂部」で次のような傾向が生じ、時間経過とともに薄毛が顕著になっていきます。

男性型脱毛症の主な症状

  • 毛髪が全体的に細くなってくる
  • 抜け毛の本数が増えてくる
  • 髪の生え際や頭頂部が透けてくる

理解しておくべきは、放置していても良くなることはないという点です。早めに対処するほど毛髪の薄毛化を緩和できますが、ある程度薄毛症状が顕著になってしまった場合も、手遅れというわけではありません。少しでも改善したいというお気持ちをお持ちの場合は今すぐご相談ください。


「脂漏性脱毛症」など、別の脱毛症のケースもある??

脂漏性脱毛症とは、「脂漏性皮膚炎」が進行して脱毛症状を引き起こしてしまうものです。特徴としては、髪の生え際などの皮脂分泌が盛んな箇所で「かゆみ」を伴った炎症(赤み)が生じ、フケのような皮脂のカスがかなりの量落ちてしまうものです。マラセチア菌というカビの関与も指摘されますが、薬剤や有効成分の含まれたシャンプーなどを使用しても「改善→再発」と繰り返すケースが多く、長引いてしまうことで脱毛症状をもたらしてしまうこともあります。

脂漏性皮膚炎の症状や特徴

  • 髪の生え際などの皮脂分泌が盛んな箇所で、かゆみを伴った皮膚の炎症が生じる
  • 皮膚の炎症による赤みが特徴的で、フケのような細かな皮脂カスも多く落ちてしまう
  • なかなか治りにくく、長引くことで毛穴の詰まりなどが常態化し、脱毛症が引き起こされるケースもある

「頭皮の赤み」や「かゆみ」と共に抜け毛が生じているのであれば、前述した「男性型脱毛症(AGA)」とは別の症状として対処していく必要があります。赤みとかゆみを伴った抜け毛にお困りの場合は「脂漏性脱毛症」の可能性が高くなりますので、お早めにお近くの皮膚科を受診してください。なお、「円形脱毛症」と呼ばれるものは、主に頭髪において円形に脱毛班が生じるものです。

AGAとの違いについては、「抜け落ちる部位」と「正常部位」との違いが明確であることが挙げられます(まだらに薄毛にならないため見分けることが容易です)。ストレスや生活習慣などが複合的に絡み合って突如発症するケースがあり、AGAのように遺伝要因にアプローチしていく治療法とは異なった対処が必要です。


AGAの進行プロセスは、ハミルトン・ノーウッド分類が有名!

ハミルトン・ノーウッド

薄毛の進行プロセスは人により様々ですが、男性の薄毛化(男性型脱毛症AGA)に関しては「ハミルトン・ノーウッド分類」が有名です。J・B・ハミルトンという人物が提唱し、後にOTノーウッドという人物が細かな修正を加えて一つの完成形に到達しています。現在でも欧米諸国を中心として広く使用されており、二人の名を取って「ハミルトン・ノーウッド分類」と呼ばれています。上図は「ハミルトン・ノーウッド分類」を元に独自に分かりやすく作図したものですが、各段階の特徴としては次のようにまとめることができます。


各薄毛段階の特徴

ハミルトン・ノーウッド分類は、一般的に9パターンあると案内されます。これは中心的な7つの薄毛段階に2つの頭頂部型(vertex)を加えているためです。厳密には前頭部が全体的に後退する「亜種(a)」も4つ存在するため、すべて含めると13パターンあると考えておくほうが良いでしょう。

進行過程 分類 特徴
第1段階 Ⅰ型 薄毛がかすかに始まった段階。自覚症状がないケースも多い。
第2段階 Ⅱ型 生え際の剃り込み部分で少し後退が見られるが、見た目の上で目立つほどでもない。
Ⅱvertex型 上記症状に加え、頭頂部(つむじ付近)でもやや薄毛傾向が出始めているもの。
Ⅱa型 生え際が剃り込みのように薄くなるのではなく、前頭部が全体的にやや薄くなってきているもの。
第3段階 Ⅲ型 生え際の剃り込み部分の薄毛がやや目立ち始め、ボリュームが全体的に低下してくる状態。
Ⅲvertex型 上記症状に加え、頭頂部(つむじ付近)でも一定程度の薄毛傾向が目立ち始めたもの。
Ⅲa型 前頭部が全体的に少し目立つ程度に後退してきたもの。
第4段階 Ⅳ型 生え際と頭頂部において、ある程度明確に薄毛化が確認できるもの。
Ⅳa型 前頭部全面がある程度明確に後退してきているもの。
第5段階 Ⅴ型 生え際の後退と頭頂部の薄毛が顕著になり、両エリアの間に毛髪が僅かに残っている状態。
Ⅴa型 前頭部がかなり大幅に後退し、頭頂部でも更なる後退が確認できるもの。
第6段階 Ⅵ型 前頭部と頭頂部で毛のない箇所が完全につながり、誰の目にも明確に頭部の地肌が確認できるもの。
第7段階 Ⅶ型 側頭部と後頭部以外において、ほとんどの毛髪が抜け落ちてしまっているもの。

※vertexとは頭頂部のことを指す言葉であり、Ⅱ型とⅢ型においてはつむじ付近でも薄毛化が同程度同時進行するケースがある。第2~4段階までにおいては、生え際が剃り込みのように後退するタイプではなく、「前頭部が全体的に後退していくタイプ(亜種a)」も見られる。

日本人はどちらかと言うと、生え際から徐々に後退していくパターンか、頭頂部も同時進行していくパターンが多いようです。ご自身の薄毛症状が最も気になり始めるのはおそらく第3段階付近にあるときで、有効な対処法を取り入れずに40代、50代になっていくと、第4段階、第5段階と明確に薄毛傾向が進行してしまいます。


AGAは強く遺伝傾向に支配されるため、お薬の対処が効果的!

AGA

男性型脱毛症(AGA)を発症した場合の薄毛症状は、間接的に生活習慣などの影響を受けつつも、根っこの部分で遺伝的傾向に支配されます。本来髪の発毛を促進するはずの「テストステロン」が「5αリダクターゼ」と呼ばれる還元酵素とどれだけ結びつきやすいか、それによって作られた「ジヒドロテストステロン(DHT)」の影響を各毛根がどれだけ受容してしまうかによって、薄毛化がどのように進んでいくのかが決まります。

人によって「薄毛が進行する速度の違い」や「薄毛化が生じる箇所」などで細かな違いは見られるものの、上図の「ハミルトン・ノーウッド分類」でいずれかの薄毛段階に当てはまる場合は最終的に第7段階へとシフトしていってしまうことはほぼ間違いないと考えられます。このため、繰り返しになりますが放置せずに対処していくことが大切です。


AGA治療は、お薬の力で回避しよう!

お薬

近年AGA治療に注目が集まるのは、臨床試験等でお薬の力による薄毛抑止が確認できているからです。主にAGA治療では2つの側面から薄毛症状にアプローチしていきます。


異なる薬剤で2方面から働きかけるのが効果的!

まず考えなくてはならないのが「遺伝的な傾向」です。「毛髪の軟毛化」を促すのは、ジヒドロテストステロン(DHT)であることがわかっていますので、DHTの産出が抑えられるようにすれば良いということになります。


フィナステリドでDHTの産出を抑制

「フィナステリド」と呼ばれる成分が含まれた「プロペシア」と呼ばれるお薬については、「テストステロン」と「5αリダクターゼ」の結合を抑制する効果が確認されています。毎日お薬を服用していただくということになりますが、これを繰り返していただくと前頭部や頭頂部で髪に悪さをしてしまう「DHT」の産出を抑制できます。


ミノキシジルで血行促進(発毛力の強化)

「ミノキシジル」は血管拡張作用のあるお薬です。毛髪の成長は、毛根部分が各毛細血管から栄養共有を受けることによって実現しますので、頭皮の毛細血管を広げて血流改善を促すことで元々ある発毛力が強化できます。これは、どちらかと言うと諸悪の根源である「ジヒドロテストステロン(DHT)」を抑えたうえで服用することが重要になるのですが、「フィナステリド」でDHTの産出が抑制されている条件下では発毛力を取り戻すことに大きく貢献します。


お気軽に「無料カウンセリング」でご相談ください

40代や50代である程度進行した薄毛症状をお感じの場合については、どれだけ薄毛傾向を回復できるのかは患者さま次第というところがあります。専門医が個々の患者さまの症状に合わせてお薬をご用意し、専門家として生活習慣の改善なども含めてアドバイスさせていただきます。

何も対処しなければどんどん進行していくのがAGAに他なりませんので、気になっているという場合はぜひお早めにご相談ください。スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。