2019.8.19 女性
女性男性型脱毛症(FAGA)女性型AGA?それってなに?
近年、テレビや雑誌などで「女性男性型脱毛症(FAGA)」という言葉や「女性型AGA」という言葉を目にすることがあります。女性の薄毛症状なのに男性型なのがよくわからないという方もおられると思いますので、これらについてわかりやすく解説いたします。女性の患者さまで「最近、薄毛が気になりはじめた…」という方はぜひチェックしてみてください。
女性男性型脱毛症(FAGA)とは?
女性型男性脱毛症(FAGA)とは、「男性型脱毛症(AGA)が女性に引き起こされた場合の薄毛症状」ということになります。FAGAという英語の頭文字は、Female Androgenetic Alopeciaという単語で構成されており、そのまま訳すと「女性の男性ホルモンにまつわる脱毛症」という意味になっています。
男性型脱毛症(AGA=Androgenetic Alopecia)に対して、そのまま「Female(女性)」という語を付け加えたものになりますので、「女性男性型脱毛症」と訳されたり、混乱を避けるために「女性型AGA」という表現が使われたりします(つまり両者は同じ症状を指しています)。
従来までは、「びまんせい脱毛症」という表現が一般的だった
女性男性型脱毛症(FAGA)という表現が使われるようになってきたのはここ最近の話です。「以前までこのような症状がなかったのか?」と言われればそうではなく、別の「びまんせい脱毛症」という表現が使われていました。
男性の薄毛症状であるAGAという表現が広く浸透してきたこともあり、女性特有の薄毛症状についても「びまんせい脱毛症」という表現を改めて、FAGAという英語を軸に表現するようになってきたというわけです。現在でも
「びまん性脱毛症」という表現で診断するケースはございますが、内容的には同様のものとお考えください(強いて言えば、「びまん性脱毛症」の場合は「加齢による女性ホルモンの減少」に着目した表現だと捉えることができます)。
※びまん性とは、病気等の症状が特定箇所のみに留まらず「広範囲に広く分布する」といった意味合いの言葉です。
女性型AGAってどんな薄毛症状??
女性男性型脱毛症(FAGA)は、平たく言えば「女性版の男性型脱毛症」ということになりますが、実際に現れる薄毛の症状については男性の場合とは少し異なっています。女性型AGAの場合には、男性のような「M字ハゲ」や「O字ハゲ」になることはほとんどなく、どちらかと言うと「毛髪全体のボリュームダウン」や「髪にハリやコシがなくなってくる」ということが特徴的です。
毛髪全体の「ボリュームダウン」や「ハリやコシの低下」が特徴
女性は男性ホルモンの量が男性と比較した場合に10分の1程度に過ぎないため、男性型脱毛症(AGA)のように悪玉男性ホルモン(DHA)の影響を男性ほど強く受けてしまうことはありません。どちらかと言うと、「女性ホルモンが減少すること」が契機になって相乗作用として次のような影響が生じるものになっています。
女性ホルモンの減少を受けて生じる毛髪への影響
- 髪に艶やハリをもたらす女性ホルモンが低下することで、毛髪のハリやコシがなくなってくる
- 女性ホルモンの減少によって、間接的に総量の少ない男性ホルモンの影響が出始める
- 男性ホルモンの「テストステロン」は本来発毛を促進するものであるが、「5αリダクターゼ(還元酵素)」と結合すると「ジヒドロテストステロン(DHT)」が生成されてしまい、これが髪1本1本の成長期を短くしてしまうことがある(毛髪の軟毛化)
- 「5αリダクターゼ(還元酵素)」の総量は遺伝的に受け継がれるものであるため、女性であっても人によって女性ホルモンが減少してきた段階で「毛髪の軟毛化」影響が頭髪全体に緩やかに生じることがある
- 具体的には毛髪が全体的に弱く細くなってしまうため、抜け毛の量が増えたりボリュームダウンが顕著になってくる
女性型AGAに繋がりやすい生活習慣(原因)
次のような生活習慣によって女性ホルモンの分泌量が減少してしまうと、これが引き金になって「女性型AGA」の発症に繋がってしまうことがあります。
女性ホルモンの減少や乱れが引き起こされる生活習慣
- 過度なストレス
- 無理なダイエット、偏った食生活
- 不規則な睡眠習慣、慢性的な睡眠不足
- 加齢
どなたでも年齢を重ねることで女性ホルモンの分泌量は減少していきますが、20代や30代であっても生活習慣のあり方次第で「ホルモンバランスの乱れ」がもたらされることはあります。これが慢性化している状況で、遺伝的に「5αリダクターゼ」と呼ばれる還元酵素の量が多く受け継がれていると、女性であっても「女性型AGA」のような薄毛症状がもたらされてしまう可能性があるのです。
年齢にかかわらずボリューム低下が顕著な場合は、遺伝傾向も影響している可能性がありますので専門家に相談してみることをおススメします。
女性男性型脱毛症(FAGA)については、お気軽にご相談を
女性型AGAで押さえておきたいのは、「女性ホルモンの減少」と「男性ホルモンの台頭」の相乗作用によって女性特有の薄毛症状がもたらされているという点です。相対的に男性ホルモン(テストステロン)が増えてきた場合でも、遺伝的な傾向によって悪玉男性ホルモン(ジヒドロテストステロンDHT)に変換されにくいケースもあるので、実際にどの程度抜け毛や薄毛が生じてくるかは人それぞれです。
「大豆イソフラボン」は女性ホルモンの代替物として有効!
加齢による女性ホルモンの減少であっても、たとえば女性ホルモンの代替物としての「大豆イソフラボン」をうまく摂取していけば薄毛傾向を一定程度抑制することも可能です。適切な情報と治療によって「毛髪のボリューム低下」を緩和する手段はございますので、女性男性型脱毛症(FAGA)の症状について気になっているという場合はお気軽に当院までご相談ください。
随時「無料カウンセリング」実施中
当院は男性特有の薄毛症状であるAGAだけでなく、女性が年齢を重ねることで増えてくる「毛髪のボリューム低下に関するお悩み」についても適切な治療法をご用意しています。女性の場合には、男性に有効なAGA治療薬を服用すると危険なケースもありますので、信頼できる医療機関にご相談されることが重要になってきます。
参照) プロペシア(PROPECIA)(男性型脱毛症用薬)に関する注意喚起について(出典:厚生労働省)
当院の場合には、医療従事者(医師もしくは看護師)が生活習慣の改善を含めて治療法をご提案いたします。安心してご相談いただけると思いますので、お気軽に「無料カウンセリング」をご活用ください。皆さまのご相談をお待ちしております。